法人税の中間納付は何のために行うの?注意すべきポイントは?
法人税には、確定申告による納税とは別に「中間納付」という制度が存在します。
この制度は、特定の法人が事業年度の途中で法人税を一部前払いする仕組みで、納税の平準化や資金繰りの計画性を高めることが目的です。
本記事では、中間納付の目的や仕組み、注意点について詳しく解説します。
法人税の中間納付とは?
法人税の中間納付とは、法人が事業年度の途中で前払いする制度のことを指します。
通常、法人税は事業年度末に確定申告を行い、一括で納付しますが、一定の条件に該当する場合には、中間期にも一部を納める必要があります。
これは、年間を通じての納税負担を分散し、企業の資金繰りに配慮した制度です。
また、この制度は国にとっても重要な役割を果たしており、税収を平準化し、年間を通じて安定的な財源を確保することが可能となります。
なお、中間納付で多く納めすぎた場合は、確定申告時に精算され、超過分が還付されます。
中間納付が必要な法人
中間納付の対象となるのは、前年度の法人税額が20万円を超える法人です。
該当する法人には、税務署から「中間申告書」が送られてきます。
納付期限
中間納付の期限は、事業年度開始から6か月を経過した日の翌日から2か月以内と定められています。
たとえば、3月決算の法人であれば、12月末までに納付する必要があります。
期限を過ぎると延滞税が発生するため、早めの対応が求められます。
中間納付の計算方法
中間納付には、主に「予定納税方式」と「仮決算方式」の2つの計算方法があります。
いずれかの方法を選択して納付額を算出します。
予定納税方式
予定納税方式は、前期の法人税額の半分を中間納付額として納める方法です。
計算がシンプルで事務的な負担も少ないため、多くの法人に採用されています。
ただし、今期の業績が大きく下がっている場合でも、前期ベースで納めることになるため、過納の可能性があります。
過納した場合、確定申告による精算まで待つ必要があります。
仮決算方式
仮決算方式では、事業年度の中間時点で仮決算を行い、その利益に応じた法人税額を計算します。
業績が前期よりも下がっている場合には、予定納税方式よりも納付額を抑えることができます。
ただし、仮決算を作成するための経理処理や書類作成の手間が増える点に注意が必要です。
まとめ
法人税の中間納付は、税負担の平準化や資金繰りの安定に役立つ制度です。
法人税の中間納付について不安がある場合は、お気軽に当事務所までお問い合わせください。
当事務所が提供する基礎知識
-
創業融資を税理士に依...
新規企業が資金調達を行うにあたっては、創業計画書が必要になってきます。創業計画書の出来で融資が下りるか下りないかといっても過言ではありません。これは、創業時の融資では融資をしてもよいかという判断材料が少ないことが挙げられ […]
-
税務業務とは
税務業務とは、税金に関する業務全般のことを指します。我々は、多くの場面で税金を納めなければなりません。例えば、会社でお金を儲けた時は、その儲けたお金に対して法人税がかかります。また、事業の中で消費者から受け取った消費税も […]
-
資金調達の種類
会社を作った後や事業を拡大していく段階では「資金」が重要になってきます。資金が足りない、資金があれば事業拡大が出来るという場合には「資金調達」を行う必要がありますが、資金調達の種類はどのようなものがあるのでしょうか。&n […]
-
顧問税理士を依頼する...
顧問税理士を依頼した場合、経理指導・経理代行、申告業務、年末調整、給与計算業務、資金調達のアドバイスなどを顧問先に提供します。顧問税理士を依頼するメリットは多数存在します。 ■節税を行うことができる税理士の有す […]
-
法人成りに最適なタイ...
個人事業主として順調に売上が上がってきた方が法人化を検討する際、最適なタイミングを見極めることが重要です。本記事では、法人化のメリットと最適なタイミングについて、わかりやすく解説します。法人成りとは法人成りとは個人事業主 […]
-
個人事業主と法人の違...
事業を行うには「個人事業主」として事業を行うものと「法人」として事業を行うものの2種類に分かれます。個人事業主と法人で事業を行う上での違いは次のようなものがあります。 ・税金の違い個人事業主の税金は個人の所得税 […]
よく検索されるキーワード
資格者紹介

この度はブレイクスルーパートナー税理士法人のホームページをご覧いただきありがとうございます。
私たちは会計・税務はもちろんのこと、会計・税務の専門家を必要とする全てのシーンで、経営者様を全力でサポート致します。また、事業経営の中で生じる問題や課題に対し一つ一つ丁寧に対応し、経営者の皆様の目線に立った会計事務所であることをお約束致します。
大きな夢や希望を持つ経営者の皆様と共に歩んでゆけたら幸いです。
-
- 所属団体
-
東京税理士会
-
- 経歴
-
2001年 早稲田実業学校高等部商業科卒業
2007年 早稲田大学社会科学部卒業
2007年 公認会計士第2次試験合格 新日本有限責任監査法人入所
2011年 公認会計士試験(旧3次試験)合格 公認会計士登録
2014年 松島会計事務所開設
2015年 税理士登録
2016年 会計事務所アリ― 代表就任
2017年 税理士法人アリー設立 代表就任
2018年10月 宅建士登録
2019年 「ブレイクスルーパートナー税理士法人」に社名変更
2019年7月 行政書士資格取得
現在に至る
事務所概要
名称 | ブレイクスルーパートナー税理士法人 |
---|---|
所在地 | 〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町1-2-14 日本ビルディング3号館3階 |
電話番号 | 03-4500-7560 |
FAX | 03-4243-3578 |
対応時間 | 平日 9:30~17:30〈事前予約で時間外対応可能です〉 |
定休日 | 土曜・日曜・祝日〈事前予約で休日も対応可能です〉 |
相談料 | 初回法律相談無料 |