日本政策金融公庫の新規開業資金の概要や注意点について解説
日本政策金融公庫が提供する新規開業資金は、これから事業を始める方や、創業後間もない方に向けた融資制度です。
現在では「新規開業・スタートアップ支援資金」という名称に変わっており、一般の民間金融機関と比べて、比較的低い金利や、無担保・無保証で利用できる可能性がある点が特徴です。
本記事では、日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金の概要や注意点について解説します。
融資の概要
融資の概要について解説します。
融資の対象者
新規開業・スタートアップ支援資金の対象者は、以下のいずれかに該当する方です。
- これから事業を始める方
- 開業しておおむね7年以内の方
融資限度額と金利
新規開業・スタートアップ支援資金の融資限度額は、原則として7,200万円(うち運転資金は4,800万円)です。
金利は変動しますが、2025年4月時点では年1.4〜4.1%程度で推移しており、民間よりも低めに設定されています。
返済期間
返済期間は、設備資金で最長20年、運転資金で最長10年となっています。
据置期間(元金返済を猶予される期間)も設定可能で、最大で5年の猶予を得ることができるため、創業初期の資金繰りにゆとりを持たせることができる点は大きなメリットです。
ただし、据置期間を利用する場合は、完済時の利息総額が増えるため注意が必要です。
申込方法と必要な書類
日本政策金融公庫の窓口やオンライン、郵送で申し込みを行い、必要書類を提出します。
主な必要書類は以下のとおりです。
- 創業計画書(事業計画書)
- 設備資金の場合は見積書
- 履歴事項全部証明書(法人の場合)
- 借入申込書(窓口または郵送申込の場合)
注意点
新規開業・スタートアップ支援資金は非常に使いやすい制度ですが、以下の点には注意が必要です。
- 事業計画が具体的で実現可能性が高いかどうかが重要な審査ポイント
- 自己資金が不足している場合、審査が厳しくなる
- 面談での受け答えも評価対象となる
- 融資実行までには通常1〜2週間程度かかる
まとめ
日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金は、これから事業を始めたい方にとって非常に心強い制度です。
ただし、審査に通るためには、綿密な事業計画と一定の自己資金の準備が必要です。
事前準備をしっかり行い、信頼される起業家としての姿勢を見せることが成功のカギとなります。
融資について不安がある場合は、お気軽に当事務所までお問い合わせください。
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2001年 早稲田実業学校高等部商業科卒業
2007年 早稲田大学社会科学部卒業
2007年 公認会計士第2次試験合格 新日本有限責任監査法人入所
2011年 公認会計士試験(旧3次試験)合格 公認会計士登録
2014年 松島会計事務所開設
2015年 税理士登録
2016年 会計事務所アリ― 代表就任
2017年 税理士法人アリー設立 代表就任
2018年10月 宅建士登録
2019年 「ブレイクスルーパートナー税理士法人」に社名変更
2019年7月 行政書士資格取得
現在に至る
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